先日ご紹介したこの「AIに負けない子どもを育てる」というこの本。
紹介した記事はこちらです。
セルモでは、AIに負けない子どもや、AIを使いこなせる子どもに育てたいと思っています!
ご紹介した中にあった通り、今回の目玉は、体験版ではありますが、リーディングスキルテスト(読解力テスト)が掲載されていることです。
先日、入試特訓の1回目を行った際、国語の授業で、このリーディングスキルテストを
実施しました。
自分も、どれくらいの時間がかかるのか、また、生徒との回答時間に差はどれくらいあるのだろうかというのも気になったので、一緒に挑戦してみました。
テスト項目は以下の通りです。
(具体的同定は、辞書由来の問題文と理数系の教科書以外の問題文の2項目に分類されます)
本の中では、前半部分(係り受け解析・照応解決・同義文判定)のスコアが低い人は
本が読めていない(文字は読めていても、文の意味はわかっていないだろう)との解説がありました。
そういった意味では、前半部分は、決して悪い数字では無かったのでホッとしました。
しかし、AIには難しいと言われる、文章の意味を理解したり考えたりする後半部分(推論・イメージ同定・具体的同定)の生徒たちのスコアは散々な結果でした。
特に具体的同定(辞書)では、ほぼ全員が0点です。
この部分の問題は、問題文に上げられている言葉(「消費」「債権」「直喩」「擬態語」)について、教科書にかかれているような文体で説明があります。
その説明を読んで、問題文にある選択肢の中で、その言葉に当てはまる例を当てるものです。
確かに、選択肢が複数あるため、難易度は高いと思います。
それにしても、定義が書かれているのに、その定義を見ながらでも、選択肢が答えられないというのは、ちょっとショックでした。
なるほど、こういった部分が「教科書が読めない子どもたち」という部分につながるんだなと。
しかし、このスコアが悪かった生徒たちの中には、定期テストでは、しっかり得点が取れる生徒たちもいます。
結局彼らは、言葉の定義をきちんと理解しているのではなく、ワークや問題集などで、選択肢として出てきた言葉を丸暗記して、得点を取っていたのだと改めて気づきました。
だから、その言葉の意味を問われるように記述問題にはとても弱くなります。
この「AIに負けない子どもを育てる」を買われた、このBlogの読者さん、また、塾関係者の皆さん、ぜひ、ご自身で、また、塾の生徒たちで、この本に掲載されている「リーディングスキルテスト」に挑戦してみてください。
特に、先生(保護者)と、生徒では、同じ文を読んでも、これだけ見える景色が違うのかと、きっと驚くと思います。
そうした、経験が、問題文が読めていない生徒の気持ちの理解にも繋がりますし、この読解力スキルをあげることが、喫緊の課題であると気づくのではないでしょうか。